生活が楽にならない!→じゃあこの2つを変えて!という具体的な話

沈没船

ボクたちは資本主義社会に生きてる訳ですが、資本主義社会ってつまりどういうことなんだ?っていうことは、意外と誰も教えてくれない訳であります。

しかし、そのシステムの中に生きてるのだから、そのシステムがどういうものなのかを知っておくことは重要なことは間違いなく、それをサクっと分かりやすく解説してくれてたのが「人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点」という書籍でした。

この本では前半に、資本主義社会に生きる我々が「なぜ年収1000万円になっても生活が楽にならない人がいるのか?」について超具体的に解説してくれた後に、その上での「自己内利益を高める方法」を解説してくれてます。

かなり分かりやすい話なのでオススメなのですが、今回は本書の中から「生活が楽にならないならこの2点を変えていくことを意識しよう!」みたいなポイントを要約してまとめておきます。

生活が楽にならない!→じゃあこの2つを変えて!

変えるべき2点とは下記です。

  1. 満足感を変えずに、必要経費を下げる
  2. 必要経費を変えずに、満足感を上げる

本書の前半パートを読んでいないと、「なんで必要経費?満足感?」ってなるかもなので少し解説します。


実はボクたちの給料とは「明日も一日元気で働くための必要経費」として金額が大体決められているのが実態、というのが本書で解説されています。それが資本主義社会のシステムなのだと。

例えば高い給料のお仕事でも、その高い給料を稼ぐのに必要な良いスーツ代、ストレスがかかる分だけ何かいいものを飲み食いするだけのお給金、子供をまた高い地位に導くための教育費など、明日も元気に働くために必要な分が払われているだけなのだ、という話なのです。それを「必要経費」としている訳です。ストレス発散代とかも全部ひっくるめられているイメージです。

そして、ストレス発散にはお金がかかります。高い給料のお仕事ほどかかるストレスも大きいので、実は出ていくお金も増える傾向にあります。昇進して給料が増えても、その分またお金がかかったりするのは、つまり必要経費が上がった分だけお給金が上がっただけ、という話だからなんですね。

そこで改善点としてでてくるのが「満足感を変えずに、必要経費を下げる」ということです。つまり、ストレスが溜まる状況を改善して、ストレス発散でお金が減るのを防ごうみたいな話です。

もう一つの「必要経費を変えずに、満足感を上げる」は、これ以上頑張る量を増やさずにお給金を上げましょうみたいな話なんですが、コレも具体的に解説されてまして、要約していきます。

1.満足感を変えずに必要経費を下げる

シェフ

明日も働き続けるためには、その費やした体力などを回復させなければなりません。回復させるために必要なのが「必要経費」です。

これは先に書きました通りです。お給金というのは基本的に必要経費の分だけが支払われているのだと。年収1000万円が高く感じても、実はそれも必要経費なのだという話ですね。

要するに何が言いたいのかというと、「世間相場よりもストレスを感じない仕事」を選ぶことができれば、必要経費を下げることができ、その結果、自己内利益を増やすことができるということです。

これが結論です。(自分としては)ストレスを感じない仕事を選べば、ストレス発散代が下がり、必要経費として渡されたお金が残るので生活が楽になる、余裕が出るという話ですね。

大事なのは「世間相場よりも」の所です。大抵の人はストレスを感じている、しかし自分は別に感じない…というのがポイントなんですね。

みんなストレスを感じないとしたら、必要経費として支払われる金額が下がってしまいます。必要ではなくなるからです。

しかし、みんなストレスを感じるなら、ストレス発散にかかる分だけお給金が出ます。そこで「自分だけはあんまりストレスを感じていない」という状況になれば利益が出る訳です。

自分にとってストレスを感じない仕事とは?

ココは少し抽象的な話になるのですが、好きな仕事をしようっていう話と必ずしもイコールではないと著者は言います。

著者が主張しているのは「仕事に興味を持とう」ということです。

「仕事を楽しもう」というのは、「仕事に興味を持とう」ということ

楽しそうに仕事をしている人は、仕事をゲームのように楽しんでいるというより、仕事に興味を持っています。

「このクライアントは、どういう課題を持っているのだろう?」 「他社の商品は、なぜあれほど売れているのだろう?」

こういう興味を持って仕事にあたってみることが、著者の経験上良いのだとされてます。

最初っから好きな仕事をやるって案外ハードル高かったりもしますし、好きで始めたのに後で苦痛になるケースもある訳ですので、このスタンスを取れるかどうかはかなり大きなポイントとなりそうですね。

2.必要経費を変えずに、満足感を上げる

山の上にいる男女

この章の結論は「積み上がる努力をしていこう」ということになります。それを著者は「土台を作ろう」と表現しています。

毎回全力ジャンプより高いところに手が届く土台を作る。

労働力の価値を上げる努力は、積み上げることができます。  今日行った努力が、明日、1年後、5年後にも響いてくるのです。

ほとんどの人は、労働力の価値を上げるような努力ではなく、今日の残業代や今月のインセンティブを目標にして、日々がんばっています。

自分の労働力を投資し、土台を作るために考えるべきことは、「目先のキャッシュ」を追い求めないことです。残業代、インセンティブなど、目の前に見える「ご 褒美」につられてしまうと、どうしても長期的な視点がないがしろになってしまいまず。

「長期的な資産を作る仕事に目を向けるべきだ」  ということです。

頑張って残業して稼ぐことの問題点は「ストレスがかかる」ことです。ストレスがかかると、ストレス発散代がかかるようになり、残業代が相殺されてしまうのです。

そもそも残業手当もまた、ストレスがよりかかった分の必要経費として支払われているからなのですね。

じゃあどうすべきか?

無理に頑張ってお給金を上げるのではなく、今までの積み重ねでお給金を上げていきましょうということです。


例えばですが、会社にとって有利なスキルを持っている人は、スキルを持っていない人よりもお給金が多く払われます。それはそのスキルを取得する為の必要経費として払われる為です。そして、そのスキルを持っている限り、その後は頑張らなくてもお給金が高い状態が保たれる訳ですのでストレスがかかりません。

しかし、今から形になるか分からないスキルを新しく身につけるとなると大変です。ストレスもかかります。

そこでオススメされているのが「スキルが同時に身につく仕事」です。

営業職をやれば、営業スキルが身につきます。それは違う職になっても役立つスキルです。

文章を書くスキルも、色んな職で役立つスキルです。

こういった具体的でないスキル一つ一つの積み重ねで、「頑張らずにお給金が高い状態を作っていく」という話で、そのスキル自体も「ついでに身につけていく」のがよろしい訳ですね。

あんまりスキルが身につかない仕事…例えばどこかで8時間つったってるだけの仕事…とかはやはりオススメじゃない訳です。その場の利益しかなく、長期的な利益が得られなくなるからですね。

なので、時給1500円のスキルが身につかない仕事よりも、時給1000円のスキルが身につく仕事の方が、長期的には絶対お得です。


あとは「スキルを楽しく身につける」というのもまた大切なコトとなりそうです。楽しく身につければストレス発散代がかからない訳ですからね。

ボクは英語多読というやり方で英語スキルを身につける実験をしている最中ですが、これは本を楽しみながら英語が身につくというものであり、楽しみがあるのがナイスなポイントです。

いかに楽しくラクに頑張らずにスキルを身につけるか、そのスキルでいかに頑張らずにお給金をもらえる状態を作るか、そういったことが「自己内利益」を高めることに繋がってきます。

まとめ

本書は非常に分かりやすくて良い本でした。

そもそものお給金の金額が決まっている前提の話が特に良かったですね。その後の必要経費と満足感の調節の話はちょっと抽象的になってしまったのが残念でしたが、万人に伝えようとすれば抽象的になるのは仕方ありません。誰しもにあてはまる話をするって難しいですからね…。

でもタメになる話だったので、参考になる点があれば活用して頂ければと思います。

それではまた明日♪