年をとるほど新しいチャレンジをすることは難しいと感じるようになり、ソレが飛行機の操縦、飛行機の学校に通うとなればなおさらです。
とはいえ、実際には52歳から飛行機の学校に通って操縦を学び、結果的に操縦できるようになった「ハワード」という男性もいます。
「ソース」という書籍の中から、ハワードがどんな方法で飛行機を習えることになったかを紹介します。
52歳から飛行機の学校に通って操縦を学ぶ方法
ハワードは飛行機が操縦したかったけど40年も先延ばしにしていた
五十二歳の男性、ハワードが一九七二年に私のところに来ました。彼は航空機メーカーのボーイング社に長年エンジニアとして勤めたのですが、最近その職を失ったばかりでした。心からやりたいのはどんなことか、と彼に尋ねると、 「飛行機の操縦を習うのが昔からの夢でした」 という返事でした。 「じゃ、なぜ習わないんですか」 「私はもう五十二歳です。今からじゃ遅すぎます。免許を取るお金もないし、年も取ってます。何より家内が反対します。事故を起こすのではないかと心配するんです」
つまり、ハワードは操縦を習う夢を心の奥底に秘めたまま、具体的な行動を取らずに52歳になった訳です。
そして、52歳という年齢を言い訳に、夢を叶えられない、叶えようとしない状態になっていました。家内も止めるのですから、諦めても仕方ないと考えるのは仕方ないことなのかもしれません。
「いつ頃から飛行機の操縦を習いたいと思っていたのですか?」 「子どもの頃から軽飛行機が大好きでした。飛行機を見ているだけで嬉しくなります。その上操縦できたとしたら、本当に、本当に幸せですよ」 「そんなに好きなのに、習ったことがないんですか。ぐずぐずと延ばし延ばししてきたんですか。四十年も! 習えない言い訳を四十年も!」 ハワードはうなだれて、闘う前から敗北者の表情をしていました。
ハワードは40年も、夢を抱えたまま生きてきました。本当は飛行機が操縦したい。そう思いながら、一応飛行機に関わる職はしていたのです。
しかし、本当は飛行機が操縦したかった。どうしたらいいものかと、相談をしてきた訳です。
飛行機を操縦する夢は「10セント」で叶う
「操縦を習うのにいくらかかるか知っていますか?」 と私は尋ねました。 「いえ、調べていません」 「十セントです」 「まさか! 冗談でしょう」 と彼は大声で言いました。 「その十セントで、最初の小さな一歩を踏み出すんです」 と私は言い、それから電話機を指さして、 「あそこの公衆電話からクリフ・マーフィ飛行学校に電話してみなさい。電話帳に載っていますから。そしてクリフを呼び出してもらって、あなたがどれほど飛行機が好きなのか、思う存分話してみなさい」 と言ったのです。
「ソース」の中で話される大切なコトとして「小さな一歩」があります。小さな一歩から夢への道が始まる、というコトです。
今回の場合の小さな一歩は「飛行機学校に電話すること」でした。そしてソレにかかる費用はわずか10セントだけです。
しかし、ハワードは最初から諦めていたので「電話してみよう」と考えることができない状態になっていました。
「今からでもなんとかならないか?」という可能性を考えられない状態になってしまっていたのです。
ハワードは私の言う通りに電話し、クリフを呼び出してもらうと、自分が小さな頃から飛行機が大好きだったことを話しました。十分も話した頃でしょうか、クリフがハワードに飛行場まで来るように誘いました。
実際に電話をして、いかに好きで、でもどんな想いで断念していて…色々話した結果、なんと、最終的に飛行機の操縦を教えてもらえることになったのです。
肝心の費用ですが、分割払いでOKもしてもらえました。
まさかのまさか、52歳にして、40年ムネに秘めてきた夢が叶ってしまうことになりました。
「小さな一歩」が「次の小さな一歩」へ繋がる
「小さな一歩」を踏み出した結果、次の一歩を踏み出す心の準備ができます。こうして自分の言い訳を克服するのです。 小さな一歩さえ踏み出せば、いずれあなたは目的をかなえるのです。お金や時間があるかどうかにかかわらず、こうした小さな一歩を踏み出すことで、夢の実現への道を歩み出すことになります。自分のやりたいことをやるという「ソース」の第一歩を踏み出したのですから。今や夢が実現するかどうかは単に時間の問題です。
わずか10セント、時間もおそらく短かったであろう「小さな一歩」がハワードの人生を変えてしまいました。なんということでしょう。
仮にですが、電話をして望みが無いと分かったとしても、ソレもまた素晴らしいことだと思いませんか。
具体的に何がどうダメなのか分かればスッキリします。本当に叶わないコトが分かれば受け入れやすいです。
やらないままムネに抱えている状態が一番モヤモヤするのだと、改めて思う話です。
もし小さな一歩が上手く踏み出せたなら、その勢いでもう一歩、もう一歩と踏み出せば、あとはそのペースで歩めばいいだけです。
ボクも小さな一歩を大切にしていきます。
ではまた明日♪