本をたくさん読むのがムダになる場合とは?

本をたくさん読んでも変化が無い人へ

「本をたくさん読むのは、とても良いこと。」

僕はつねづね、そう考えてきました。

20歳頃だったかに先輩に本を進められ、それ以降、たくさんの本を読み、人生を変化させてきたと思っています。

だからこそ、本をたくさん読むことに肯定的でした。

しかし、今は「本をたくさん読むのは良いことと言い切れない」と考えています。

という訳で、今回は「本をたくさん読むのがムダになる場合」や「ムダにならない本の読み方」を、過去の自分に伝えていこうと思います。

本をたくさん読むのがムダになる場合とは?

もしかして、ムダ?

本をたくさん読むのがムダになる場合は、下記三つです。

  • 既に身についてしまった内容の本を読むこと
  • 読んでも身に付けられなかった場合
  • 本を読む時間が行動を妨げてしまっている場合

既に身についてしまった内容の本を読むこと

当たり前なのですが、既に身についている内容の本を読んでもあまり意味がありません。

まだ身についていない、身につききっていないことであれば、何回も読んで、自分に覚えさせるのは良いことだったと感じてます。

しかし、既に身についていることは、読んでも何もプラスになりません。

「うんうん、そうだよな。」

で、終わりです。

コレが、「あぁ、そうだった、また忘れちゃってたな…」という感じで、また思い出すきっかけとなったら、それはOKです。

忘れていない、身につききっている場合にムダになります。

読んでも身に付けられなかった場合

パラパラと読んで、本を読んだ気になり、身に付けられなかった場合も意味がありません。

それはただ、本を読むという行為を楽しんでいるだけで、とくに自分は成長していないからです。

大切なのは、身につくように読むことです。

ただし、リラックス目的の読書であれば、身につかなくても問題ありません。

本を読む時間が行動を妨げてしまっている場合

本を読むのは良いことですが、本を読んでいる間も行動できたことを忘れてはいけません。

本を読む目的は、何かしらの成果を出す為である部分が大きいです。

そして、成果は行動から生まれます。

本を読んでも、成果は生まれないのです。

本を読んで、過去の僕は「頑張った気になっていた」部分が多々あります。

そして成果が出ないまま日々が過ぎていく…そんな遠回りの日々も悪くなかったと思えるのですが、やはりムダだったことは間違いありません。

「本をたくさん読む」から「身につくように読む」へのシフト方法

参考書・教科書のように

本をムダに読むのではなく、身につくように読む方法が下記です。

  • たくさん読んだ中から「コレだ!と思う一冊を読み込む
  • ページに書き込みをしながら読む
  • すぐに実践して試し、自分流に改良していく

たくさん読んだ中から「コレだ!と思う一冊を読み込む

興味があるジャンルの本をたくさん読んだ上で、「コレだ!」と思える一冊を読み込むのが大切です。

新しい本がどんどん発刊されていますが、正直言って、新しい内容なんてあまり書いてありません。

少し変化しているくらいで、本質的な部分は同じか、もしくは劣化している様子すらあります。

ですので、たくさん読んでみて、「このジャンルではこの一冊が最高だ」と思える本を手元に残し、ひたすら読み込むのがベストです。

それは、受験勉強において「一冊の参考書をひたすらやり込むのが一番良い」という話と本質的には同じです。

その一冊に書かれていることは、文字にすれば、何度読んでも同じ内容が書かれています。

しかし、素晴らしい本は、一回読んで、行動したあとにもう一度読むと、また違った受け取り方が出来るようになっています。

それだけ、本質的で深いことが書いてあるので、成長するとまた違った感じ方になるからです。

そういった一冊を探す為にも、まずはたくさん読むのが大切で、たくさん読んだら大切な本に絞る、というのがオススメです。

ページに書き込みをしながら読む

繰り返し同じ本を読むだけじゃなく、本に書き込みをしながら読むのが大切です。

これははじめ、抵抗があります。僕もとても抵抗がありました。

しかし、一度書き込みはじめれば抵抗はとけますので、ボールペン等を横に置いて読書する習慣を身に付けましょう。

なぜ書き込みするのが大切なのかは、勉強で考えれば分かりやすいでしょう。

教科書の大切なポイントは、マーカーを引きますよね?

間違えてしまった問題は、その問題にチェックマークを付けますよね?

それと同じです。

ビジネス書などを読む時は、ある意味勉強のような形・目的で読みますので、同様に、書き込みながら読むのがベストなんです。

面白いと思った箇所、身に付けたい内容、分からないこと、それを見て思ったことなど、色々なことを書きながら読みましょう。

その書き込みが、二週目、三週目を読む時にまた役立ちます。

すぐに実践して試し、自分流に改良していく

本を読んでも、実践しなければムダです。

学んだことはどんどん実践して、試していきましょう。

本に書いてある内容が、今の自分の状況に必ずあてはまるかは分かりません。

試してみて、上手くいかないこともあります。

しかし、やってみることが大切です。

やってみて上手くいくことは、もちろん沢山ありました。

失敗することも沢山ありますが、その時は「じゃぁどうすれば上手くいくのか?」を考え、自分流に改良していけばOKです。

とにかく行動しないと知識がムダになりますので、行動に繋げましょう。

その知識を今日、どう生かせるかに集中しましょう。

本は新しい本を読むべきか?古い本を読むべきか?

大切なことは新しさじゃない

最後に、最近感じたおもしろいことを伝えておきます。

新しい本が沢山出ていますが、実は内容は大して新しくなっていません。

ちょっと切り口を変えて、新しいかのように出している本ばかりなんです。

そして、当たり前ですが、新しい本は新品のお値段です。

対して、古い本は、古本屋に行けば安く売っていることが多いです。

さらに、名著も古本屋で簡単に見つけられるので、最高の一冊もとても安く手に入ります。

世界中で売れた最高の一冊が安く売られている一方で、内容の薄い本が高い値段で出てくる…。

どちらを買うべきかはその時の目的によりますが、必ずしも新しい本を読む必要は無い、と僕は感じています。

本質的なことは中々変わるものでは無いからです。

ただし、勉強系は最新情報も網羅されていないといけないので、その場合は新しいものを買った方が良いです。

習慣化に関する本だとか、問題解決の本だとか、人間心理、人間関係など、勉学以外のことであれば、古い本でも問題ないです。

むしろ、古いのに今でも愛されている本は、それだけ本質的なことが書いてあるという証拠でもあります。

新しい本をチェックしつつも、古本屋にある名著をしっかりチェックしておきましょう。